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らと思われます。どこでもそうですが、無形の民俗文化財がその地に根付き生きているのは、芸能を支えているという生甲斐と共に、経済的に裕福である事も理由のひとつであろうと思われます。

 

静岡県本川根町

 

1 本川根町民文化会館
昭和61年11月に完成、290席の多目的ホールで、固定式の椅子席で舞台鑑賞に活用できます。ここには教育委員会と商工会議所や婦人会、青年会の事務所が併設されており、町作りには理想的な環境にあります。文化会館が出来たことにより、本川根町文化協会が発足し、赤石太鼓、民謡、民舞、神楽保存会、大正琴、カラオケ等の活動が活発化しています。ホールの稼働率は小さいのですが、自主文化事業を行うことにより本川根町民文化会館の存在意義を見出だしております。ここは町民に理解を求めるために学習の機会を増やして欲しいという町民の声があり、買取り企画ばかりでなくて、活性化を目指した独自の企画をすれば、町の活性化と過疎対策に役立つのではないかと思われます。

 

2 田代神楽、梅津神楽
山仕事は常に災害と危険を伴っており、しかも過酷な労働等で身を守るために神の加護を必要としました。そのような背景の下に山岳宗教を色濃く残しているのが、県指定無形民俗文化財田代神楽と梅津神楽です。この神楽は山岳地帯に広く伝承されているもので、湯立神楽の一つです。とりわけ愛知県、長野県、静岡県の県境の神楽として国指定重要無形民俗文化財となっています。
ここでも中川根町とまったく同じ悩みが聞かれました。やはり町の制度として確立する必要があります。観光資源として活用する場合注意することは、無形文化財は変化や破壊はされやすいのですが、二度と再生はされません。町の声として文化財の保護育成のために、町民に理解を求める学習の機会を増やして欲しい、無形文化財の修練場所や保管場所として学校の空き教室を利用させて欲しいなどがありましたが、これは今後の指針に生かさせていただく貴重な意見でした。

 

 

 

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